スロヴァキアの香りを感じて@ギャラリー・カフェ飛ぶ魚

スロヴァキア在住の絵本作家、降矢ななさんのトーク茶話会に行ってきました。

降矢さんの絵本が大好きな私は、いつかお会いしたいと思っていましたが、ついにお会いする事が出来て、感動しております。とてもお優しく笑顔がステキな方でした。


会場は、神奈川県河原町の海と山、みかんの木に囲まれたかわいい外観のギャラリー・カフェの飛ぶ魚さん。(金・土のみの営業)

店内には沢山の絵本や、お魚のモチーフが飾られています。新作絵本『まゆとかっぱ』(こどものとも4月号福音館書店)の原画と、新作10点の絵が展示されています。

では、トーク会のお話を書かせて頂きますね。


◆何故スロヴァキアに移住されたのか◆

当時バブル期で、ウハウハの日本が嫌だった降矢さんは、憧れだった画家さんがいらっしゃるスロヴァキアの美術学校に行く決心し、旅立たれました(コミュニケーションは絵だったそうです!)現地で知り合った男性と結婚、娘さんが生まれ、日本の子ども達の為に絵本を描く日々を過ごされています。

スロヴァキアの生活は、自然が豊かで、動物や虫が好きな降矢さんは娘さんの成長の為にも、絵本制作にもぴったりだそうです。(写真を沢山見せて下さいました。)

『ナミチカのきのこがり』『かまきりとしましまあおむし』等の絵本もスロヴァキア生活から生まれました。


◆キツネは降矢さんだった・・?◆

降矢さんの絵本には沢山のキツネが出てきます。(『きょだいなきょだいな』『もものうえのたねまろ』ともだちやシリーズ等)それは、幼少期兄から受け継いだキツネの人形がモデルで、なんとキツネは降矢さんの気持ちが入って絵が描ける。絵本の世界に入って行く役割があるそうです!キツネ=降矢さん。だから、あんなに活き活きとした表情なんですね!おだんご、目から鱗の瞬間でした。(現在は、飼っている愛犬がキツネになって登場しているそうです)おまけ:キツネはスロヴァキアでは”リシュカ”(女性名詞)と言うそうですが、ともだちやシリーズは男の子同士の友情だそうです。(目から鱗その2)


◆震災を経て、今伝えたい事◆

降矢さんは東日本大震災をネットで知り、絵本作家を集めて、「手から手へ展」を立ち上げました。(手から手へ展も素晴らしかったです)現在の日本は、大雨の中を歩いている状況に似ているとおっしゃっていました。大雨の中、雨どいが壊れている現実がある。しかし、気がついている人と気がついていない人がいる。これは何とかしなくてはいけない。

そこで、現在新作絵本を制作されていて、ラフの読み聞かせをして下さいました。内容は発売前なので詳しくは書けませんが、とても心を打たれました。発売されたら皆さんに是非読んで原発問題を一緒に考えて頂きたいと思いました!!


トークの中で印象に残った言葉が、2つありました。1つは、”テキスト(絵本の文章)を見て、絵描きが解放される瞬間がある、この絵本が描きたい!とやる気が出る。自分が楽しんで描かないとつまらない絵本になってしまう”

降矢さんの絵は、細かい所にもストーリーが隠れ、遊び心がいっぱいで、そこが子ども達の心(大人も)を離さないと思いました。『まゆとかっぱ』では、かっぱのお皿が沢山出てくるページや、こがっぱちゃんときつねさんの絵を是非見て下さいね!


2つめは、”震災、原発について、繋がる事が大切で、何を守るのか、何が大切なのかを考えて生活をする”という言葉でした。もうすぐ4年目になりますが、忘れてはいけない、未来の子ども達の為にも、間違っている事は違うと言える大人にならなくてはいけないと思いました。降矢さんの活動に私も繋がらせて頂きたいと強く感じました。

今回このようなステキなトーク会を開いて下さり、ありがとうございました!!

原画展は、4月11日(金・土のみ)まで開催されていますので、宜しければ是非!

詳しくは、ギャラリー・カフェ飛ぶ魚さんのホームページをご覧くださいね。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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